NO1、NO2では初めて紀州釣りをやってみようと考えている人にヌカ団子の配合、どんな場所を選べばいいかなどを述べてきました。NO3では私の経験や思い込みを含めて紀州釣りの魅力を書いていきます。
紀州釣り初心者の頃
私が紀州釣りを始めたころは半日で大小含めて三桁を記録したこともありチヌ釣りをなめてました。 紀州釣りの何が難しいの?とね。
ある時、釣り雑誌の表紙に50センチを超えるチヌ5〜6匹をアップにドヤ顔で写る渋いおっちゃん。場所は和歌山市の片男波防波堤。チェッ!それくらい何時でも釣ったるわと道場破りに似た気持ちがメラメラと沸き上がりました。竿、1号、5.4 エサはボケを持って現地へ行くと本当にいました。
おっちゃんは迷彩服にロング金髪。おまけにヒゲまで金髪。私は少し離れた位置に竿を出し様子を伺います。エサはなんやろ? それにしてもすごい距離をひしゃくでダンゴを遠投。ヌカはゴルフボールくらい。約4〜50メートル。ウキ見えんやろ?そんな事せんでも下手投げで十分やと手前にヌカダンゴを打ち返します。
ところが金髪のおっちゃんの竿は頻繁に曲がるのに私を含めて他の15名程の人は全くアタリ無し。首を傾げていると初老の常連らしき人が兄ちゃん、不思議やろ。わしら長年ここで団子やってるけどアイツ来たらチヌ全部持っていかれるんや。ヌカに何混ぜてるか兄ちゃん見てきてみ。それと刺し餌もな。多分、聞きいても教えんやろ。
少し離れて迷彩のおっちゃんを観察。田辺箱の中で刺し餌を付けてヌカを握って仁王立ちの状態でダンゴをひしゃくで遠投。ウキはダンゴに引っ張られて多少は沈むものの直ぐに浮き上がってきます。
全くタナを取ってないようです。ウキ止めを見ると赤色の下に透明のウキ止め。刺し餌は田辺箱の横にコーン、ほんのり漂ってくるヌカは私のものとは違う独特の匂いです。
それから約半年後、初めておっちゃんと会話出来き後に遠征に同行することが出来ました。そして迷彩のおっちゃんから色んな事を学んだことをここで紹介します。
チヌ クロダイの習性
チヌは神経質な魚であるが食いがたつと団子を自分で割って刺し餌に食らいつきます。
紀州釣りの面白さはチヌの数釣りでなく誰も釣れていない所で自分だけが一匹を釣り上げる。数匹しかいないチヌを如何に自分に寄せるか。
そのためには釣れた時の刺し餌と異なるものをダミーとして足元に置く。
食い渋るチヌは動かない餌には食い付かない。常に誘いをかけて餌を食い付かせる間合いを作る
食い渋る時はボケとオキアミなら動きのあるボケが勝つ。
周りが皆、ボケを使った場合ダンゴに押さえつけられて弱ったボケは不利
このため団子からボケを出してハリスにダンゴを握る人がいるが絡みやすく手返しが悪く遠投が出来ない
そこでビスタチオの殻を使用する方法でピスタチオの殻の中にボケを入れてその上からダンゴを握る。この方法は食い渋るときは抜群の効果を発揮する。これを周りに気付かれないように田辺箱の中でヌカを握る
最後に基本タナは水深プラス数十センチであるが潮が動いている時、波風がある場合は3ヒロまで取る場合がある。この場合はハリスにいくつものガン玉を付ける。
1ヒロ這わすか2ヒロ這わすかで釣果が変わるためウキ止めは目立つ色のダミーとその下には透明のウキ止めを作る。
最後に遠投する理由は、誰も届かない所に自分のヌカでポイントを作る。食い渋りの時のチヌは、一旦、付いたヌカから離れない
以上が長年私が紀州釣りを覚えてからの経験です。
※紀州釣りはヌカまみれになるので竿、リールは高価なものは必要ありません。
これは私が使っているものでインナー竿でなくても大丈夫です。
&;